【本】 誰にでも使える道具を公開。『一番になる人』 つんく♂(著)


以前、紹介した長谷部選手の本が、まだまだ売れているようだ。やはり、知名度がある方の本は、「あの人の本なら読みたい」「読んでで、心にスっと入る」など多くの人に響くのだろう。今回、こちらも有名な方、つんく♂氏 の『一番になる人』をご紹介したい。

 

特徴を一言でいうと

凡人が一番になるための、「誰にでも使える道具」を公開!

 

Amazonでの内容紹介

人気バンド「シャ乱Q」のボーカルとして一世を風靡し、「モーニング娘。」をはじめ、数々のミリオンセラーを手がけてきた音楽業界の鬼才・つんく♂。 かつては何をやってもけっして一番になれなかった著者が、試行錯誤の末、ついに解き明かした「誰もが一番になる方法」とは?

たとえば……こんなことが書いてあります。
◎【妄想を予定に変えられる人】
人生の一歩は妄想から始まる

◎【違いを明らかにする人】
手取り六万円、「地獄の二年」があったから学べたこと

◎【百回も二百回も練習する人】
凡人には天才にないものが見える

◎【「教室内ニッチ」を見つけられる人】
クラスで一番になれないと世界一にはなれない

◎【身近なことに目を向けられる人】
ヒントはいつも自分のいちばん近いところにある

◎【実るほど頭を垂れる人】
ビジネスは頭を下げるたびに一円、二円と心の貯金に変わる

◎【人が遊んでいるときに働く人】
サクセスストーリーはピンチヒッターから始まる

◎【お駄賃と稼ぎの違いがわかる人】
ゼロ円を一円に換えられる人になりなさい

◎【三年以上、がんばれる人】
二年と三百六十四日では意味がない

◎【大きな勝負を演じる人】
人は毎日、半か丁かの世界で生きている

みずからの「仕事の哲学」「生き方の極意」「成功の秘訣」をあますところなく書き尽くした本書は、
ビジネスマンのみならず、これから社会人となる若者にも、羅針盤のごとき一冊となるに違いありません。

つんく♂流「生き方のヒント」がぎっしりと詰まった、充実の一冊です。

 

この内容紹介の通り、非常に多くの知恵がちりばめられている。TVなどで、つんく♂氏を知っている方は、「ノリが良く、感性でしゃべっている」印象などがあるかもしれないが、本書を読むと、非常によく考えて行動していることが分かる。

また、大阪の実家が、塩干・乾物屋だったそうで、公開されている、商人(あきんど)としての考え方が、ビジネス面でも非常に役立つだろう。

 

~ 一番になる人 目次~

第1章 妄想力の強い人になれ!

第2章 好きなことに没頭する人になれ!

第3章 売れる理由を考え抜く人になれ!

第4章 損してとる人になれ!

第5章 勝負パンツを毎日はく人になれ!

第6章 川の流れに沿って生きる人になれ!

エピローグ

おわりに

 

非常に読みやすい本で、2~3時間で読了できるだろう。さらっと手軽に読めて、内容が濃いそんな一冊だ。

 

ピックアップフレーズ

ミュージシャンにかぎらず、ものをつくる人に多いのが、「訴えたいことがある」「社会に警告したい」「自分を表現したい」とまぁ、そんな動機で始める人です。 だいたいアーティストを気どったところで、学生時代から腹にため込んでいた、いいたいことなんて十数曲も書くとなくなるのです。 (P38、39)

 

僕のような凡人、天才でない人間はそのノウハウを研究し、コツコツやっていくしか道はないのです。 (P41)

 

おそらくどの世界においても、「一番になる人」は世の中にプラスのエネルギーを、人間としての徳が上がるようなエネルギーを発信しているのではないか。そんなふうに思えてなりません。(P96)

 

締め切りとは、人間の力を目一杯に引き出す装置だと思うようになりました。だから絶対に締め切りは守る。凡人は締め切りを守ることを繰り返すことで、能力が鍛えられていくのです。(P128)

 

 

「今の仕事で一番の存在になりたい」「恋人の一番の存在になりたい」。誰だって、一番になりたい分野があるだろう。ぜひ本書の知恵を参考にして欲しい。

一番。それは、たった一人の選ばれた特別な人間だけが座る場所。そんなふうに考えていませんか?
あえて断言します。誰もが一番になれるのだ、と。

 



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